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<第2回>

以下の過去問は第2回目の講義終了後に御覧下さい。
過去問で出題されている知識でもテキストに載せていないものもあります。
本試験では未出の知識も出題されるため、推理して解く練習をして頂くためです。
テキストに載せていない知識は解説で「拾わないで下さい」と申し上げた知識以外は余裕がある方は拾って下さい。
その際、テキストに過去問番号をメモしておくと見直しが楽になります。(H29-7-4等テキストにメモしておく)

解説に「P8」などページ数を記載しています。
これは問題の答えを記載しているテキストの根拠ページです。

 

【問題】2007-1
A所有の甲土地についてのAB間の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1.Aは甲土地を「1000万円で売却する」という意思表示を行ったが当該意思表示はAの真意ではなく、Bもその旨を知っていた。この場合、Bが「1000万円で購入する」という意思表示をすれば、AB間の売買契約は有効に成立する。

2.AB間の売買契約が、AとBとで意を通じた仮装のものであったとしても、Aの売買契約の動機が債権者からの差押えを逃れるというものであることをBが知っていた場合には、AB間の売買契約は有効に成立する

3.Aが第三者Cの強迫によりBとの間で売買契約を締結した場合、Bがその強迫の事実を知っていたか否かにかかわらず、AはAB間の売買契約に関する意思表示を取り消すことができる

4.AB間の売買契約が、Aが泥酔して意思無能力である間になされたものである場合、Aは、酔いから覚めて売買契約を追認するまではいつでも売買契約を取り消すことができ、追認を拒絶すれば、その時点から売買契約は無効となる。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P9です。
相手方が、悪意・有過失なら無効。
相手方が、善意・無過失なら有効です。
「嘘って知ってた」、「嘘ですよ!って言われていたけど耳を塞いでいて(過失)聞いていなかった」って場合を思い浮かべて下さい。
そりゃあ無効でしょう。

2.×
P10です。
無効です。
ちなみにP10にあるように、第三者がいた場合はその第三者が善意だったら対抗できなくなります。(第三者が有過失でも・登記を備えていなくても対抗できない)
2人して第三者を騙したってことで、かなり第三者への保護が手厚くなっています。

3.○
P13です。
強迫は第三者からの強迫だろうが、相手方が善意・悪意関係なく取消できる。

4.×
P9です。
意思能力がなかった時は、無効。
最初っから何もないことになっているので取消すものがないですし、何もないので追認ももちろんできません。

 

【問題】2004-1
A所有の土地につき、AとBとの間で売買契約を締結し、Bが当該土地につき第三者との間で売買契約を締結していない場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1.Aの売渡し申込みの意思は真意ではなく、BもAの意思が真意ではないことを知っていた場合、AとBとの意思は合致しているので、売買契約は有効である。

2.Aが、強制執行を逃れるために、実際には売り渡す意思はないのにBと通謀して売買契約の締結をしたかのように装った場合、売買契約は無効である。

3.Aが、Cの詐欺によってBとの間で売買契約を締結した場合、Cの詐欺をBが知っているか否かにかかわらず、Aは売買契約を取り消すことはできない。

4.Aが、Cの強迫によってBとの間で売買契約を締結した場合、Cの強迫をBが知らなければ、Aは売買契約を取り消すことができない。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P9です。

2.○
P10です。

3.×
P13です。
Bが善意の場合だけ、Aは取消すことができない。
Aには騙されてしまったという落ち度があるんですよ。
なので、Bが善意なら、Aは自分がバカだったってことで諦めるしかない。
しかしBが詐欺について悪意なら、BはAに「お前騙されてるぞ!俺はCが詐欺師だって知っているんだ!そんな契約止めとけ!」っと親切心で言ってやれ!ということで、Aは取消すことができます。

4.×
P13です。
強迫の場合、Cが善意だろうが悪意だろうが、Aは取消すことができる。
肢3の詐欺とは違って、強迫の場合Aに落ち度はない。(「契約しなきゃ、大切な人を殺すよ?」なんて言われたら、契約するしかないでしょう)
なので、AはCの善意・悪意問わず、取消すことができる。

 

 

【問題】2015-2
Aは、その所有する甲土地を譲渡する意思がないのに、Bと通謀して、Aを売主、Bを買主とする甲土地の仮装の売買契約を締結した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、この問において「善意」又は「悪意」とは、虚偽表示の事実についての善意又は悪意とする。

1. 善意のCがBから甲土地を買い受けた場合、Cがいまだ登記を備えていなくても、AはAB間の売買契約の無効をCに主張することができない。

2. 善意のCが、Bとの間で、Bが甲土地上に建てた乙建物の賃貸借契約(貸主B、借主C)を締結した場合、AはAB間の売買契約の無効をCに主張することができない。

3. Bの債権者である善意のCが、甲土地を差し押さえた場合、AはAB間の売買契約の無効をCに主張することができない。

4. 甲土地がBから悪意のCへ、Cから善意のDへと譲渡された場合、AはAB間の売買契約の無効をDに主張することができない。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.○
P10です。
「通謀虚偽表示は善意の第三者には対抗できない」ので、善意でさえあれば保護されるため「過失があっても」、「登記を得ていなくても」保護される。

2.×
P10ですが講義では飛ばしたところです。
復習講義で触れてから以下の解説をご覧ください。
Cは当該通謀虚偽表示における「第三者」に当たりません。
なぜかというと、Cは『乙建物』の賃貸借契約をしただけで『甲土地』とは関係ないからです。
土地と建物は別物なので、AはCに無効を主張できるんです。
あくまでAが無効を主張できないのは、甲土地についての善意の第三者ですよ。

3.○
P10です。
Cは善意の第三者なのでAは無効を主張できない。

4.○
P10です。
転得者(D)が出てきた場合の話です。
譲受人(C)と転得者(D)の両者が悪意の場合にだけ、Aは無効を主張できます。
つまり、本肢ではDが善意なのでAは無効を主張できない。

 

 

【問題】2012-1
民法第94条第2項は、相手方と通じてした虚偽の意思表示の無効は「善意の第三者に対抗することができない。」と定めている。次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、同項の「第三者」に該当しないものはどれか。

1.Aが所有する甲土地につき、AとBが通謀の上で売買契約を仮装し、AからBに所有権移転登記がなされた場合に、B名義の甲土地を差し押さえたBの債権者C

2.Aが所有する甲土地につき、AとBの間には債権債務関係がないにもかかわらず、両者が通謀の上でBのために抵当権を設定し、その旨の登記がなされた場合に、Bに対する貸付債権を担保するためにBから転抵当権の設定を受けた債権者C

3.Aが所有する甲土地につき、AとBが通謀の上で売買契約を仮装し、AからBに所有権移転登記がなされた場合に、Bが甲土地の所有権を有しているものと信じてBに対して金銭を貸し付けたC

4.AとBが通謀の上で、Aを貸主、Bを借主とする金銭消費貸借契約を仮装した場合に、当該仮装債権をAから譲り受けたC

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.該当する
P10です。

2.該当する
P10ですが、講義で飛ばしたところです。
Cは通謀虚偽表示によって騙されたようなものなので保護するべきでしょう。

3.該当しない
P10ですが、講義で飛ばしたところです。
これが一般債権者の例ですが、今は分からなくてもOKです。

4.該当する
P10ですが、講義で飛ばしたところです。

講義で飛ばしたところについては復習講義で扱ってから覚えるようにして下さい。
今覚えても非常に効率が悪いので飛ばすところは徹底して飛ばして下さい。

 

 

【問題】2005-2
AがBに対し土地の売却の意思表示をしたが、その意思表示は錯誤によるものであった。この場合、次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1.錯誤が、売却の意思表示の内容の重要な部分に関するものであり、法律行為の要素の錯誤と認められる場合であっても、この売却の意思表示が無効となることはない。

2.錯誤が、売却の意思表示をなすについての動機に関するものであり、それを当該意思表示の内容としてAがBに対して表示した場合であっても、この売却の意思表示が無効となることはない。

3.錯誤を理由としてこの売却の意思表示が無効となる場合、意思表示者であるAに重い過失があるときは、Aは自らその無効を主張することができない。

4.錯誤を理由としてこの売却の意思表示が無効となる場合、意思表示者であるAがその錯誤を認めていないときは、Bはこの売却の意思表示の無効を主張できる。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P11です。
無効になることがある。
法律行為の要素の錯誤と認められる場合って、錯誤のど真ん中行ってるんですから。

2.×
P12です。
動機を相手方に表示していたら、無効になる場合があります。

3.○
P11です。
錯誤は重過失じゃダメ。
民法で重過失って出てくるところはあまりありません。
他にはP64で学習する譲渡禁止特約の第三者は重過失じゃなきゃ譲渡できるというところだけです。
必ず覚えておいて下さい。

4.×
P11です。

次回も宜しくお願い致します。

 

<第3回>

以下の過去問は第3回目の講義終了後に御覧下さい。
過去問で出題されている知識でもテキストに載せていないものもあります。
本試験では未出の知識も出題されるため、推理して解く練習をして頂くためです。
テキストに載せていない知識は解説で「拾わないで下さい」と申し上げた知識以外は余裕がある方は拾って下さい。
その際、テキストに過去問番号をメモしておくと見直しが楽になります。(H29-7-4等テキストにメモしておく)

解説に「P8」などページ数を記載しています。
これは問題の答えを記載しているテキストの根拠ページです。

 

【問題】2010-2
AがA所有の甲土地の売却に関する代理権をBに与えた場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、表見代理は成立しないものとする。
1. Aが死亡した後であっても、BがAの死亡を知らず、かつ、知らないことにつき過失がない場合には、BはAの代理人として有効に甲土地を売却することができる。

2. Bが死亡しても、Bの相続人はAの代理人として有効に甲土地を売却することができる。

3. 18歳であるBがAの代理人として甲土地をCに売却した後で、Bが18歳であることをCが知った場合には、CはBが未成年者であることを理由に売買契約を取り消すことができる。

4. Bが売主Aの代理人であると同時に買主Dの代理人としてAD間で売買契約を締結しても、あらかじめ、A及びDの承諾を受けていれば、この売買契約は有効である。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P15です。
代理人Bの代理権は本人Aの死亡で消滅します。
『表見代理(P19)が成立しないものとして』っという前提があるので、BがAの死亡を知らなくても効力は生じません。

2.×
P15です。
肢1と同じ。
代理権はBの死亡でも消滅します。
相続人がAの代理人として代理行為をできるわけではない。

3.×
P14です。

4.○
P15です。
ようは双方代理です。
原則は…ダメですよね。
ですが、本人達からあらかじめ許諾をもらっているなら双方代理してOKです。
本人達が最初っから双方代理していいって言ってんだからいいんですよ。
わざわざダメにする必要性がない。

 

【問題】2009-2
AがA所有の土地の売却に関する代理権をBに与えた場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1. Bが自らを「売主Aの代理人B」ではなく、「売主B」と表示して、買主Cとの間で売買契約を締結した場合は、Bは売主Aの代理人として契約しているとCが知っていても、売買契約はBC間に成立する。

2. Bが自らを「売主Aの代理人B」と表示して買主Dとの間で締結した売買契約について、Bが未成年であったとしても、AはBが未成年であることを理由に取り消すことはできない。

3. Bは、自らが選任及び監督するのであれば、Aの意向にかかわらず、いつでもEを復代理人として選任して売買契約を締結させることができる。

4. Bは、Aに損失が発生しないのであれば、Aの意向にかかわらず、買主Fの代理人にもなって、売買契約を締結することができる。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P14です。

2.○
P14ですが、P21を学習してから以下をご覧ください。
代理人は行為能力者じゃなくても良いと条文にしっかり書いています。
そして代理人が未成年者でも、それを理由に取消せません。
ということで、本肢が正解肢。

3.×
P16です。
任意代理の場合は、本人Aの許諾なしに復代理人を選ぶことができない。
やむを得ない事情があるときや、本人が指名してきた者の場合は復代理人を選任できます。

4.×
P15です。
いわゆる双方代理の話です。
Aがあらかじめ許諾していれば当然OKなんですが、Aの意向にかかわらずってそりゃダメです。

 

【問題】2012-2
代理に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

1. 未成年者が代理人となって締結した契約の効果は、当該行為を行うにつき当該未成年者の法定代理人による同意がなければ、有効に本人に帰属しない。

2. 法人について即時取得の成否が問題となる場合、当該法人の代表機関が代理人によって取引を行ったのであれば、即時取得の要件である善意・無過失の有無は、当該代理人を基準にして判断される。

3. 不動産の売買契約に関して、同一人物が売主及び買主の双方の代理人となった場合であっても、売主及び買主の双方があらかじめ承諾をしているときには、当該売買契約の効果は両当事者に有効に帰属する。

4. 法定代理人は、やむを得ない事由がなくとも、復代理人を選任することができる。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P14ですが、P21を学習してから以下をご覧ください。
代理人は行為能力者でなくてもいいので未成年者が代理人になった場合、法定代理人の同意無くとも、その契約の効果は有効に本人に帰属します。
もしも、制限行為能力者が代理人になったら取消せるルールだとしたら、「ん~…契約を後から取り消したくなった時のために制限行為能力者を代理人にたてよ!」って思うでしょう。
制限行為能力者制度を悪用する形になるのでダメ。

2.○
P16です。
代理行為の瑕疵は原則として代理人基準で判断します。
ただし、本人が瑕疵があることを知っていながら指示したときは取消しができないということになっています。

3.○
P15です。
両当事者に不利益とならないように、双方代理は原則ダメってルールにしているだけなので、両当事者が承諾してるならそりゃあOK。

4.○
P16です。
そもそも法定代理人は法律で代理人だと定まっているだけなので、ムリヤリ代理人になっているようなもの。
もちろん苦手なことなど代理できないこともあるでしょうから、やむを得ない事由がなくても、復代理人を選任できます。

[感想]
代理のまとめみたいな問題。
復習にはもってこいなので、本問はしっかり解けるようにしましょう。

 

【問題】2017-1
代理に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

1. 売買契約を締結する権限を与えられた代理人は、特段の事情がない限り、相手方からその売買契約を取り消す旨の意思表示を受領する権限を有する。

2. 委任による代理人は、本人の許諾を得たときのほか、やむを得ない事由があるときにも、復代理人を選任することができる。

3. 復代理人が委任事務を処理するに当たり金銭を受領し、これを代理人に引き渡したときは、特段の事情がない限り、代理人に対する受領物引渡義務は消滅するが、本人に対する受領物引渡義務は消滅しない。

4. 夫婦の一方は、個別に代理権の授権がなくとも、日常家事に関する事項について、他の一方を代理して法律行為をすることができる。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.○
P14です。
少し細かいところからの出題です。

2.○
P16です。

3.×
P16です。

4.○
P19です。
複数回の出題実績がある論点ですが、2018年度の試験では恐らく出ないであろう細かい論点です。

 

【問題】2014-1
代理に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはいくつあるか。

ア. 代理権を有しない者がした契約を本人が追認する場合、その契約の効力は、別段の意思表示がない限り、追認をした時から将来に向かって生ずる。

イ. 不動産を担保に金員を借り入れる代理権を与えられた代理人が、本人の名において当該不動産を売却した場合、相手方において本人自身の行為であると信じたことについて正当な理由があるときは、表見代理の規定を類推適用することができる。

ウ. 代理人は、行為能力者であることを要しないが、代理人が後見開始の審判を受けたときは、代理権が消滅する。

エ. 代理人の意思表示の効力が意思の不存在、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、本人の選択に従い、本人又は代理人のいずれかについて決する。

1.一つ  2.二つ  3.三つ  4.四つ

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P17です。
追認には遡及効があります。

2.◯
P19です。
借り入れるだけの代理権なのに、それを超えて売却までしちゃったということですが、これは表見代理を類推適用できるという判例がありますので◯。

3.◯
P14、15です。

4.×
P16です。
瑕疵(意思の不存在、詐欺、強迫など)については代理人を基準に判断します。
本人が選択できるわけではありません。

[感想]

正解は2。
個数問題とはいえ合格者は正解してくる問題ですので間違えた方は必ず覚えておいて下さい。

 

【問題】2008-1
AがBの代理人としてB所有の甲土地について売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1. Aが甲土地の売却を代理する権限をBから書面で与えられている場合、A自らが買主となって売買契約を締結したときは、Aは甲土地の所有権を当然に取得する。

2. Aが甲土地の売却を代理する権限をBから書面で与えられている場合、AがCの代理人となってBC間の売買契約を締結したときは、Cは甲土地の所有権を当然に取得する。

3. Aが無権代理人であってDとの間で売買契約を締結した後に、Bの死亡によりAが単独でBを相続した場合、Dは甲土地の所有権を当然に取得する。

4. Aが無権代理人であってEとの間で売買契約を締結した後に、Aの死亡によりBが単独でAを相続した場合、Eは甲土地の所有権を当然に取得する。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P15です。

2.×
P15です。

3.○
P17ですが講義では飛ばしたところです。
復習講義で触れてから以下の解説をご覧ください。
Aは無権代理する悪い奴なんです。
そんな悪人AがBを相続したからって、「私は、Bの追認拒絶権も相続したので、私が行った無権代理を拒絶できるんです!」って言えるわけがない。
AはBの追認権拒絶権を行使できません。
ということで、Dは当然に取得できます。

4.×
P17ですが講義では飛ばしたところです。
復習講義で触れてから以下の解説をご覧ください。
肢3の逆パターン。
無権代理をするバカなAを相続してしまったかわいそうなB。
そんなBは元々自分が持っていた追認拒絶権を行使できるので、Eは当然に取得できない。
ただし、追認拒絶をしたらBを相続しているので無権代理人の責任を負う可能性があります。

 

【問題】2007-1
Aは不動産の売却を妻の父であるBに委任し、売却に関する代理権をBに付与した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1. Bは、やむを得ない事由があるときは、Aの許諾を得なくとも、復代理人を選任することができる。

2. Bが、Bの友人Cを復代理人として選任することにつき、Aの許諾を得たときは、Bはその選任に関し過失があったとしても、Aに対し責任を負わない。

3. Bが、Aの許諾及び指名に基づき、Dを復代理人として選任したときは、Bは、Dの不誠実さを見抜けなかったことに過失があった場合、Aに対し責任を負う。

4. Bが復代理人Eを適法に選任したときは、EはAに対して、代理人と同一の権利を有し、義務を負うため、Bの代理権は消滅する。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.○
P16です。
「本人の許諾」または「やむを得ない事由」があれば、委任者の承諾なしに復代理人を選任できる。
本肢の場合、テキトーなストーリーをつけるなら、病気になり倒れた代理人に向かって「お前代理人だろ!立て!早く買主探しにいけ!」って言う方がどうかしているということです。
ちなみに、法定代理人の場合は、自由に復代理人を選べます。(法定代理人自体、無理矢理に代理人をやらされているだけだから)

2.×
P16です。
選任監督責任というものがありまして、クソ野郎の復代理人Cを選んできたBには、選任監督責任(Cがクソ野郎だと見抜けなかった責任)を負ってもらいます。
ちなみに、法定代理人の場合は、自由に復代理人を選べる代わりに全責任を負います。(やむを得なく選んだ場合は、選任監督責任だけ負う)

3.×
P16です。
本人が許諾・指名した奴がクソ野郎だった場合、代理人はちょっとくらいのミス(過失)は許される。
ただし、Dがクソ野郎だと分かった時点で、ちゃんとAに「Dはクソ野郎だわ」って『通知』や『解任』をしないと、代理人も責任を負う場合がある。

4.×
P16です。
これでBの代理権が消滅するなら、復代理人の「復」ってなんのこっちゃ?ってことになります。
消滅しない。
BとCは、2人して頑張って買主探して下さい。

 

【問題】2012-1
A所有の甲土地につき、Aから売却に関する代理権を与えられていないBが、Aの代理人として、Cとの間で売買契約を締結した場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、表見代理は成立しないものとする。

1. Bの無権代理行為をAが追認した場合には、AC間の売買契約は有効となる。

2. Aの死亡により、BがAの唯一の相続人として相続した場合、Bは、Aの追認拒絶権を相続するので、自らの無権代理行為の追認を拒絶することができる。

3. Bの死亡により、AがBの唯一の相続人として相続した場合、AがBの無権代理行為の追認を拒絶しても信義則には反せず、AC間の売買契約が当然に有効になるわけではない。

4. Aの死亡により、BがDとともにAを相続した場合、DがBの無権代理行為を追認しない限り、Bの相続分に相当する部分においても、AC間の売買契約が当然に有効になるわけではない。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.○
P17です。

2.×
P17ですが講義では飛ばしたところです。
復習講義で触れてから以下の解説をご覧ください。
Aは『追認権』と『追認拒絶権』を持っているわけなんですが、
ⅰ.Aが死亡して無権代理人であるBがAを相続をした。(追認権と追認拒絶権を相続した)
ⅱ.じゃあ、B自身は無権代理人でも『追認拒絶権』を使えるよね!だってAを相続したからね!
って、理屈で言えば確かに追認拒絶できそうですが、これを認めたらダメでしょう。

「Aが金を払うからと思って無権代理したんだもん!俺自身は払いたくないんだもん!」ってのは通用しません。
Bは自分に権利がないにも関わらずCと契約をしたわけですから、ちゃんとCの保護も考えないといけないのでBが追認拒絶権を行使するのは信義則に反します。
「Bは、Aの追認拒絶権を相続するので」って言葉に騙されないように。

3.○
P17ですが講義では飛ばしたところです。
復習講義で触れてから以下の解説をご覧ください。
肢2とは違いこれはOK。
だって、Bが勝手に無権代理行為をしてきたんですから、Aは追認拒絶をすることができます。
しかし、注意点としてAは無権代理人のBを相続したわけですので、追認拒絶をするとCから無権代理人の責任追及をされる可能性があります。

4.○
P17ですが講義では飛ばしたところです。
復習講義で触れてから以下の解説をご覧ください。
全員で追認しないとダメ。
Bの相続分については有効なんてすると、無権代理行為がややこしくなってくるので追認するなら全員でしろってことになっています。

[感想]
無権代理の重要ポイントをまとめたような素晴らしい問題。
これは最終的に全肢分かるようにしましょう。
ちなみに、肢4についてですが、Dが追認しているのにBが追認拒絶するってことは信義則に反するからダメです。
Dがせっかく追認しているのに、無権代理人であるBが追認拒絶したらその売買契約が無効になるっておかしな話ですからね。

 

【問題】2004-2
B所有の土地をAがBの代理人として、Cとの間で売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1. AとBとが夫婦であり契約に関して何ら取り決めのない場合には、不動産売買はAB夫婦の日常の家事に関する法律行為の範囲内にないとCが考えていた場合も、本件売買契約は有効である。

2. Aが無権代理人である場合、CはBに対して相当の期間を定めて、その期間内に追認するか否かを催告することができ、Bが期間内に確答をしない場合には、追認とみなされ本件売買契約は有効となる。

3. Aが無権代理人であっても、Bの死亡によりAがDとともにBを共同相続した場合には、Dが追認を拒絶していても、Aの相続分に相当する部分についての売買契約は、相続開始と同時に有効となる。

4. Aが無権代理人であって、Aの死亡によりBが単独でAを相続した場合には、Bは追認を拒絶できるが、CがAの無権代理につき善意無過失であれば、CはBに対して損害賠償を請求することができる。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P19です。
複数回の出題実績がある論点ですが、2018年度の試験では恐らく出ないであろう細かい論点です。

判例では、日常家事については夫婦相互間の代理権があるとされている。
さらに、夫婦の一方が日常家事の範囲を超える法律行為をした場合は、相手方が、その法律行為が日常家事に関する法律行為の範囲内にあると信じたことについて正当の理由があるときには、表見代理が成立し、その契約は有効になる。
しかし、本肢では「夫婦の日常の家事に関する法律行為の範囲内にないとCが考えていた場合」とあるので、表見代理も成立せず、結局有効になるわけがないので、無効となる。
そりゃ、いくら夫婦間と言えども、本肢のようなことが有効となっちゃ夫婦喧嘩が絶えないでしょう。

2.×
P17です。

3.×
P17ですが講義では飛ばしたところです。
復習講義で触れてから以下の解説をご覧ください。
Aが、共同相続人Dと共に本人Bを共同相続したような場合、共同相続人全員(AおよびD)が共同して追認しない限り、その無権代理行為は、無権代理人Aの分も含めて有効とはならないとされています。
追認権を分割したらややこしいので、全員まとめてやれってことです。

4.○
P18です。

 

【問題】2006-2
AはBの代理人として、B所有の甲土地をCに売り渡す売買契約をCと締結した。しかし、Aは甲土地を売り渡す代理権は有していなかった。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

1. BがCに対し、Aは甲土地の売却に関する代理人であると表示していた場合、Aに甲土地を売り渡す具体的な代理権はないことを過失により知らなかったときは、BC間の本件売買契約は有効となる。

2. BがAに対し、甲土地に抵当権を設定する代理権を与えているが、Aの売買契約締結行為は権限外の行為となる場合、甲土地を売り渡す具体的な代理権がAにあるとCが信ずべき正当な理由があるときは、BC間の本件売買契約は有効となる。

3. Bが本件売買契約を追認しない間は、Cはこの契約を取り消すことができる。ただし、Cが契約の時において、Aに甲土地を売り渡す具体的な代理権がないことを知っていた場合は取り消せない。

4. Bが本件売買契約を追認しない場合、Aは、Cの選択に従い、Cに対して契約履行又は損害賠償の責任を負う。ただし、Cが契約の時において、Aに甲土地を売り渡す具体的な代理権はないことを知っていた場合は責任を問われない。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P19です。
間違えた方は、「表見代理は善意無過失なら有効!」っていうフレーズを20回、噛まないで言えるまで言って下さい。
Cの過失により知らなかった場合、表見代理は成立せず無効となる。

2.○
P19です。

3.○
P18です。

4.○
P18です。

 

【問題】2005-3
買主Aは、Bの代理人Cとの間でB所有の甲地の売買契約を締結する場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア. CがBの代理人であることをAに告げていなくても、Aがその旨を知っていれば、当該売買契約によりAは甲地を取得することができる。

イ. Bが従前Cに与えていた代理権が消滅した後であっても、Aが代理権の消滅について善意無過失であれば、当該売買契約によりAは甲地を取得することができる。

ウ. CがBから何らの代理権を与えられていない場合であっても、当該売買契約の締結後に、Bが当該売買契約をAに対して追認すれば、Aは甲地を取得することができる。

1.一つ    2.二つ    3.三つ    4.なし

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
ア.正しい
P14です。
顕名の話です。

イ.正しい
P20です。

ウ.正しい
P17です。

全て正しいので正解肢は三つの3が正解。

 

次回も宜しくお願い致します。

<第4回>

以下の過去問は第4回目の講義終了後に御覧下さい。
過去問で出題されている知識でもテキストに載せていないものもあります。
本試験では未出の知識も出題されるため、推理して解く練習をして頂くためです。
テキストに載せていない知識は解説で「拾わないで下さい」と申し上げた知識以外は余裕がある方は拾って下さい。
その際、テキストに過去問番号をメモしておくと見直しが楽になります。(H29-7-4等テキストにメモしておく)

解説に「P8」などページ数を記載しています。
これは問題の答えを記載しているテキストの根拠ページです。

 

【問題】2005-1
自己所有の土地を売却するAの売買契約の相手方に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1. 買主Bが被保佐人であり、保佐人の同意を得ずにAとの間で売買契約を締結した場合、当該売買契約は当初から無効である。

2. 買主Cが意思無能力者であった場合、Cは、Aとの間で締結した売買契約を取り消せば、当該契約を無効にできる。

3. 買主である団体Dが法律の規定に基づかずに成立した権利能力を有しない任意の団体であった場合、DがAとの間で売買契約を締結しても、当該土地の所有権はDに帰属しない。

4. 買主Eが婚姻している未成年者であり、当該婚姻がEの父母の一方の同意を得られないままになされたものである場合には、Eは未成年者であることを理由に当該売買契約を取り消すことができる。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P22です。
被保佐人がした保佐人の同意無しにした土地の売買行為は「取消すことができる」
当初から無効ではない。
取消すまでは、一応有効なんです。

2.×
P9、P21です。
意思無能力者は当初から「無効」です。
取り消しなんて必要ありません。
最初っからなかったことになっています。

3.○
P21です。
これが通用する世の中は、オモチャのお金が使える世の中なのでしょう。
深く考えずに「権利能力が無いんだから契約なんてできんだろ。」と思えればOKです。

4.×
P21です。

 

【問題】2003-1
意思無能力者又は制限能力者に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1. 意思能力を欠いている者が土地を売却する意思表示を行った場合、その親族が当該意思表示を取り消せば、取消しの時点から将来に向かって無効となる。

2. 未成年者が土地を売却する意思表示を行った場合、その未成年者が婚姻をしていても、親権者が当該意思表示を取り消せば、意思表示の時点に遡って無効となる。

3. 成年被後見人が成年後見人の事前の同意を得て土地を売却する意思表示を行った場合、成年後見人は、当該意思表示を取り消すことができる。

4. 被保佐人が保佐人の事前の同意を得て土地を売却する意思表示を行った場合、保佐人は、当該意思表示を取り消すことができる。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P9、P21です。
意思能力を欠いている者がしたってことは当初から「無効」です。

2.×
P21です。

3.○
P22です。
成年被後見人ってのは言ってしまえば、まるで何も自分で判断できない人です。
そもそも何も判断できないんだから、その人に事前に同意をしたからといって、有効な法律行為にはならない。
その「同意をされたから有効な法律行為ができる」ってことが分からないんですから。

4.×
P22です。
保佐人の場合は同意をもらっていたら取消せません。

 

【問題】2016-2
制限行為能力者に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1. 古着の仕入販売に関する営業を許された未成年者は、成年者と同一の行為能力を有するので、法定代理人の同意を得ないで、自己が居住するために建物を第三者から購入したとしても、その法定代理人は当該売買契約を取り消すことができない。

2. 被保佐人が、不動産を売却する場合には、保佐人の同意が必要であるが、贈与の申し出を拒絶する場合には、保佐人の同意は不要である。

3. 成年後見人が、成年被後見人に代わって、成年被後見人が居住している建物を売却する際、後見監督人がいる場合には、後見監督人の許可があれば足り、家庭裁判所の許可は不要である。

4. 被補助人が、補助人の同意を得なければならない行為について、同意を得ていないにもかかわらず、詐術を用いて相手方に補助人の同意を得たと信じさせていたときは、被補助人は当該行為を取り消すことができない。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P21です。
せめて「怪しいな」と思わなければならない肢です。
「古着の仕入れ販売」と全く関係ない「建物の購入」をするわけですので本肢の場合は単に未成年者として扱われます。
未成年者が法定代理人の同意を得ないで、自己が居住するために建物を第三者から購入した場合、法定代理人は売買契約を取り消すことができます。

2.×
P23です。
2016年の本試験時に、この肢を知識として覚えていたのは極少数でしょう。
被保佐人が、不動産を売却する場合には、保佐人の同意が必要ですし、贈与の申し出を拒絶する場合にも、保佐人の同意が必要です。(民法13条1項7号)

民法13条1項各号は以下の通りです。

(1)元本を領収し、又は利用すること。
(2)借財又は保証をすること。
(3)不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。
(4)訴訟行為をすること。
(5)贈与、和解又は仲裁合意(仲裁法(平成15年法律第138号)第2条第1項に規定する仲裁合意をいう。)をすること。
(6)相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。
(7)贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。
(8)新築、改築、増築又は大修繕をすること。
(9)第602条に定める期間を超える賃貸借をすること。

ただし、これらを全て記憶するのは宅建試験対策上、得策ではないので本肢は〇か×か迷っても仕方ないです。

3.×
P22です。
成年後見人が、成年被後見人に代わって、その居住の用に供する建物またはその敷地について、売却・賃貸・賃貸借の解除または抵当権の設定その他これらに準ずる処分をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。
となっています。

成年被後見人に対して嫌がらせ目的だったり、成年後見人自身が得をするために成年被後見人の建物を売却したりすることがあったらダメなので、もしもそういうことをしたいなら家庭裁判所の許可を得ろということです。
「どうせアイツは何も分かってないんだから勝手に財産売ったりして、俺のもんにしちゃお!」という成年後見人がいたらまずいですよね。

4.〇
P23です。
制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができません。
制限行為能力者でないと偽る場合だけでなく、保護者の同意を得ていると信じさせるために詐術を用いた場合であっても同じです。

 

【問題】2013-2
未成年者に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1. 父母とまだ意思疎通することができない乳児は、不動産を所有することができない。

2. 営業を許可された未成年者が、その営業のための商品を仕入れる売買契約を有効に締結するには、父母双方がいる場合、父母のどちらか一方の同意が必要である。

3. 男は18歳に、女は16歳になれば婚姻することができるが、父母双方がいる場合には、必ず父母双方の同意が必要である。

4. Aが死亡し、Aの妻Bと嫡出でない未成年の子CとDが相続人となった場合に、CとDの親権者である母EがCとDを代理してBとの間で遺産分割協議を行っても、有効な追認がない限り無効である。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P22です。

2.×
P21です。
「営業を許可された未成年者が」ということなのでそもそも父母の同意を得る必要はない。
営業を許可されている時点でその営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有するということになります。

3.×
P21です。
父母の同意が必要であるってことですがこれは一方だけの同意で構いません。

4.◯
テキストに載せていない知識なので本当に余裕のある方だけ覚えて下さい。
親権者Eが共同相続人CとDの双方を代理して遺産分割の協議をすると、例えば、Cだけに有利になるような偏った結論を出しかねません。
そんな親権者を子の代理人にさせるわけにはいきませんので、親権者が共同相続人である数人の子を代理してした遺産分割の協議は、有効な追認がないかぎりは無効です。(親権者Eが無権代理行為をしたと考えて下さい)

ここからは豆知識程度でいいですが、本問のように親権者が子の代理人となって遺産分割をすることを「利益相反」といいます。(ただし、利益相反行為はもっとたくさんの事例がありますので本問のような遺産分割の場合だけを利益相反と呼ぶわけではありません)
そして実は、公平な遺産分割を親権者が代理してしたとしても、この利益相反に該当します。(つまり無効です)
公平・不公平が問題ではなく、親権者が子を代理して遺産分割をすること自体が利益相反と考えるからです。
じゃあ、具体的にどうやって遺産分割するのかというと、家庭裁判所に子のために「特別代理人」という人を選任してもらいます。
そしてその特別代理人が子を代理or同意をすることで遺産分割をします。

[感想]

肢4は分からないと思いますが、肢1~3は切っていけますので消去法で4を選べるでしょう。
肢2は本試験の緊張状態にあると文頭の「営業を許された未成年者」というのをサラッと読み流してしまうので、気をつけて下さい。
本試験では過去問を解いている時と同じ精神状態ではないので、そのことをしっかり受験前から意識しておいてください。
緊張して頭が真っ白になってしまうことは珍しくありません。

 

【問題】2014-9
後見人制度に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1. 成年被後見人が第三者との間で建物の贈与を受ける契約をした場合には、成年後見人は、当該法律行為を取り消すことができない。

2. 成年後見人が、成年被後見人に代わって、成年被後見人が居住している建物を売却する場合には、家庭裁判所の許可を要しない。

3. 未成年後見人は、自ら後見する未成年者について、後見開始の審判を請求することはできない。

4. 成年後見人は家庭裁判所が選任する者であるが、未成年後見人は必ずしも家庭裁判所が選任する者とは限らない。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P22です。
原則、成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。
ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については取り消すことはできない。(もしも取り消せるならば、誰も成年被後見人に食料等を売らなくなる)
「建物の贈与を受ける契約」については、いくらなんでも日用品の購入や日常生活に関する行為にはあたらないので取り消すことができます。

2.×
P22です。

3.×
P22です。
未成年後見人は、後見開始の審判を請求することができる。

まず、成年被後見人と未成年被後見人を分けて考えて下さい。
本肢の「未成年後見人は、自ら後見する未成年者について」という部分で、未成年者が未成年者被後見人だと分かります。
そして「後見開始の審判を請求する」という部分で、未成年者被後見人を成年被後見人にもしようとしているわけです。
これら2つについてはどちらか一方しかできないというルールはありませんので、未成年者被後見人になると同時に成年被後見人にもなることができます。

4.○
P22です。

 

【問題】2010-1
制限行為能力者に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1. 土地を売却すると、土地の管理義務を免れることになるので、婚姻していない未成年者が土地を売却するに当たっては、その法定代理人の同意は必要ない。

2. 成年後見人が、成年被後見人に代わって、成年被後見人が居住している建物を売却するためには 家庭裁判所の許可が必要である。

3. 被保佐人については、不動産を売却する場合だけでなく、日用品を購入する場合も保佐人の同意が必要である。

4. 被補助人が法律行為を行うためには、常に補助人の同意が必要である。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.×
P21です。
なんかそれっぽく書いていますが未成年者が法律行為(売買など)をするには法定代理人の同意が必要です。

2.○
P22です。

3.×
P22です。
日用品の購入には保佐人の同意不要です。

4.×
P23です。
補助人の同意が必要なのは、家庭裁判所が審判する一部の行為だけです。

 

【問題】2008-1
行為能力に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1. 成年被後見人が行った法律行為は、事理を弁識する能力がある状態で行われたものであっても、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りではない。

2. 未成年者は、婚姻をしているときであっても、その法定代理人の同意を得ずに行った法律行為は、取り消すことができる。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りではない。

3. 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者につき、 四親等内の親族から補助開始の審判の請求があった場合、家庭裁判所はその事実が認められるときは、本人の同意がないときであっても同審判をすることができる。

4. 被保佐人が、保佐人の同意又はこれに代わる家庭裁判所の許可を得ないでした土地の売却は、被保佐人が行為能力者であることを相手方に信じさせるため詐術を用いたときであっても、取り消すことができる。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

【解説】
1.○
P22です。

2.×
P21です。

3.×
P23です。
補助開始の審判は本人の同意がないとダメ。
保佐開始と後見開始の審判の場合は、同意がいらない。
被補助人ってのはかなり事理弁識能力があるので、本人の同意なく被補助人にしたらかわいそうでしょって民法は思っているんです。

4.×
P23です。
詐術を使えるくらい頭も良く、口も上手いなら、行為能力者とみなしていいよね?ってことで取消すことができません。
良い奴を保護してやろうって制度であって、詐術する悪い奴を保護する気はない。

 

【問題】2004-5
A所有の土地の占有者がAからB、BからCと移った場合のCの取得時効に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1. Bが平穏・公然・善意・無過失に所有の意思をもって8年間占有し、CがBから土地の譲渡を受けて2年間占有した場合、当該土地の真の所有者はBではなかったとCが知っていたとしても、Cは10年の取得時効を主張できる。

2. Bが所有の意思をもって5年間占有し、CがBから土地の譲渡を受けて平穏・公然に5年間占有した場合、Cが占有の開始時に善意・無過失であれば、Bの占有に瑕疵があるかどうかにかかわらず、Cは10年の取得時効を主張できる。

3. Aから土地を借りていたBが死亡し、借地であることを知らない相続人Cがその土地を相続により取得したと考えて利用していたとしても、CはBの借地人の地位を相続するだけなので、土地の所有権を時効で取得することはない。

4. Cが期間を定めずBから土地を借りて利用していた場合、Cの占有が20年を超えれば、Cは20年の取得時効を主張することができる。

 

 

 

***************以下、解説***************

 

 

 

【解説】
1.○
P27です。
その通り。
取得時効のカウントダウンスタート時の人(ここではB)が善意・無過失なら、後の人(C)はその善意・無過失(瑕疵)などを承継するので、Cが悪意であろうが、この場合、合計で10年経てば取得時効を主張できる。
Bの8年間に、Cの2年間を足したら10年になるので、Cは取得時効を主張できます。

2.×
P27です。
「Bの占有に瑕疵があるかどうかにかかわらず」ってところが誤り。
肢1を参考に。
後の人は、取得時効のカウントダウンスタート時の人の瑕疵ですら承継する。
なので、Cが善意無過失でも、前占有者のBに瑕疵があるなら、その瑕疵もCは承継することになるので、Cは10年の取得時効を主張できない。

3.×
P27です。
Bがその土地を所有の意思なく占有していたとしても、Bの相続人であるCがその土地を相続により取得したと考えて、所有の意思をもって占有を開始した場合は、自己の占有のみで取得時効を主張することができるとされている。
ようはBはカンケーなく、Cの手に渡ったときから取得時効のカウントダウンがスタートしたとして考える。

4.×
P27です。
取得時効は「所有の意思をもって占有している」ってのが大事。
20年間、人の物を借りてたら時効取得できるなんてバカなことはない。

次回も宜しくお願い致します。

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